油圧ブレーキの交換 2/3

前回でブレーキを交換する経緯とパーツの選択理由を書いた。
こんなに書くつもりなかったんだが、書いてしまったものはしょうがない。
さっそく取り付ける。

取り付け準備

まずは、ブレーキホースのセットアップ。
ホースの長さを確認し、不要な部分はカット。

普通のカッターで綺麗に切れるが、切断面が垂直になっていることが大切。
だからスパッと切る。ホースをぐりぐり回転させて切らない。

ちなみに、ホースを購入するなら Shimano 純正をお薦めする。

中華製の方が安いし、性能にも問題はない。
ただし、コネクターインサートやオリーブは付属していても、コネクティングボルトが付属していない。
後で購入となれば、すべて同梱されている Shimano 純正と似たような値段になるから。

コネクティングボルトの型番はY8KH98010Y8RD98020でも大丈夫。
やらかしたボクが言うので間違いない(またか)。

でもね、コネクティングボルトは
本来ならレバーなり、キャリパーに付属するべきものだと思うのはボクだけ?


コネクターインサートの挿入

コネクターインサートとコネクティングボルト
銀色のピンがコネクターインサート。
これは挿入前だが、オリーブ入れるの忘れてる。あかんやろ。

次はコネクターインサートの挿入をするのだが、
BL-MT200 への接続はバンジョーボルトではないため、
ホースの処理は両端ともコネクティングボルトを装着することになる。

まずはレバー側

1)カバー(レバー側の場合に限る。ただし方向は要確認)
2)コネクティングボルト(こいつも方向がある。要確認)
3)オリーブ(こいつは向き関係なし)

この順番でホースに差し込んだら、
写真のように万力でがっちり挟み、ハンマーでコネクターインサートを根元まで確実に打ち込む。

しっかり、打ち込まないとオイル漏れの原因になる。

コネクターインサート
ホースを万力に挟む際、必要となるのがこの黄色いヤツ、TL-BH61。
シマノ純正のホースを買えば必ず付属している。

キャリパー側も基本同じ。ただ、カバーの装着が不要なだけ。

上の写真には写ってないが、コネクターインサートを打ち込む前に、
必ずコネクティングボルト、オリーブをホースに通しておくこと。

これらを通し忘れると、ケーブルを切断してやりなおし。コネクターインサートが無駄になる。
これもやらかしたので間違いない(またか)。

コネクターインサート挿入後
コネクターインサートを挿入した状態。
カバーが挿入されていないので、キャリパー側だな、これは。

上記写真は、コネクターインサートを挿入後、オリーブ、コネクティングボルトにグリスを塗布した状態。
ホースの穴には絶対グリスを入れないように。

グリス塗布の目的は、フルードの漏れ防止だと思うが、
何がいいのかわからんので、マニュアル通りにShimano プレミアムグリスを塗る。
ホースが写真のような状態になったら、キャリパー、レバーに装着する。

装着の際は、コネクティングボルトを奥まで締め込むことで、
内部でオリーブが変形し、フルードが漏れないようになる。
だから、締め付けトルクが重要になる。

締め付けトルクは、5〜7N-m。
制動は命に関わる。特にこの作業は大切なのでトルクレンチを使う。

ホースの取り付けが終わったら、キャリパーだけをバイクに取り付ける。
後で調整が必要だから、今は軽〜く仮止めでOK。

ただし、レバーは取り付けない。


オイルについて

機材の準備はできた。

あとは、オイルを注入することになるのだが、
シマノ(SHIMANO) ミネラルオイル ディスクブレーキ用 100ml Y83998020で 770円
シマノ(SHIMANO) ミネラルオイル ディスクブレーキ用 500ml Y83998030 で1,527円
シマノ(SHIMANO) ディスクブレーキ用ミネラルオイル KSMDBOILO 1Lで 2,364円
で、Amazon で購入できる。

100ml だと、ブレーキホースが長いリア側だと、2〜3回分かな。

なので、買うなら1リットルをドーンと買った方が絶対お得。
グリコール系とは違って湿度や光で劣化もしないから、保管に神経を使なくてもいいし、
気が向いたときにメンテできると思えば、必要に応じて小まめに買う方がメンドーくさい。

これで遠慮なく失敗できるってなモンよwwww

Shimano Hydraulic Mineral Oil
ど〜んと1リットル。失敗してもヘッチャラさ。

ここまでオイル、オイルと書いてきたのだが、
このブレーキオイルって言い方について、シマノに苦言を呈したい。

主成分が油であれば、オイルと呼ぶのが一般的なのかもしれないが、
自動車やオートバイの世界では、使用目的によって呼び名が違う。

オイル

潤滑油のこと。金属同士の潤滑や緩衝などを目的とした油。
エンジンオイル、ミッションオイル、ディファレンシャルオイルなどがこれにあたる。

フルード

油圧による作動に使用する液体。
ブレーキフルード、ATフルード、パワーステアリングフルードなど。

というように、誤まった使い方や誤解、誤認識を避けるために明確に呼び分けられている。

ブレーキ用オイルって書くと、ブレーキの潤滑剤のことをいってるように聞こえるのはボクだけ?
天下のシマノさんが、ブレーキオイルなんて、安易に言ってていいの?

これでは使用用途に誤解を招くとマジで感じたので、
ここからはオイルではなく、フルードで統一する。


ブリーディング用の工具

ブレーキフルードの挿入には、いくつか方法がある。
シマノのマニュアルに従う、従わないはさて置き、下写真のブリーディングキットが必要になる。

ブリーディングキット
Amazonで購入したブリーディングキット。他にもいろいろ付属品はあるのだが、最低限必要なのはこの3つ。
左からオイルストッパー、オイルファンネル、リザーバー用のボトル付きチューブ。

必ず必要となるのがこの3つ。
オイルファンネルとオイルストッパー
(フルードに統一と言ってるそばから”オイル”っていてるしwww。商品名だからしょうがない)、
リザーバー用のボトル付きチューブ。

ファンネル。つまり「漏斗(じょうご)」のこと。
遠隔操作でオールレンジ攻撃もできないし、サイコウェーブも必要としない。
手に持って遊ぶ分には一向に構わないが、
漏斗の栓となるオイルストッパーは無くさないように。

シマノの純正ならシマノ工具 TL-BR003 じょうご BL (ブレーキレバー) 用 Y13000100 で1,600円。

リザーバー用のボトル付きチューブに関しては、
内径 3mmぐらいの耐油チューブに空き缶やビニール袋で代用できる。

なんにせよ、油圧ブレーキを所持しているなら、
メンテナンスに欠かせない工具なので買っておいて損はない。
ブリーディングキットならば、これらに注射器や各種コネクターなどが付属して、
Amazon で 2,000円ほどで購入できる。

ちなみに、ボクは注射器をまったく使わない。
その方法を次回に説明したいと思う。

フルード注入用の注射器ほか
ブリーディングキットに含まれていた注射器と、不要なキャリパー動作を抑えるブリーディングスペーサー2種。
他にも各種コネクタが付属しているが、あったら便利。なくても問題なし。



今回の製作費(税込)


今回使用した工具

  • ブリーディングキット 多機能コネクタ付き ————————— ¥1,979
    以前から持ってたんだけど、一応記載
  • TL-BH61 コネクターインサートの打ち込みにブリーディングキットにも付属している。
  • 8mm スパナ コネクティングボルトの締め付けに。トルクレンチならベスト。
  • カッター ホースの切断に
  • ハンマー コネクターインサートの打ち込みに
  • 万力 コネクターインサートの打ち込みに
  • Shimano プレミアムグリス コネククティングボルトに塗布する

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