ファクトリーシートなるものを作ってみた。

自転車の整備って、腰にくるんだよ。

4年ほど前から自転車の整備には、中華製激安メンテナンススタンドを使っている。
高さ調節できるこのスタンドのおかげで、整備は格段に捗るようになった。
そうすると、次に欲しくなるのがキャスター付きのファクトリーシートだ。

自転車の整備は、作業位置を変えたい状況が頻繁に派生する。

立って作業すればいいだけなのだが、それではボクの腰がもたない。wwww
そこで、キャンプなどで使用される小型の折り畳みチェアを代用するのだが、
メンドくさがって無理な姿勢で作業したため、既に椅子2脚も壊してる。うむむ。
キャスター付きが必要なワケだ。

キャスターがついているだけなら、事務用の椅子でもいけるんじゃねと思われるかもしれないが、
事務用の椅子は基本机での作業を前提にしているため、整備で使うには腰高で使いにくい。

そうなると、座面高が 200 〜 300 mm ぐらいでキャスターが付きの椅子って、
結局ファクトリーシートになる。
しかも工具やパーツが置けて、椅子といっしょに移動できるって、便利すぎだろ。

と言いいながら、いきなり買ったりはしない。
いい大人なんだから我慢できるってハナシでも、物欲センサーが壊れたワケでもない。

どうせなら、オリジナルを作ってやろうと考えてたからだ。


使わなくなった木箱から閃きが。

オリジナルを作るにしても、製品を買った方が安いようでは意味がない。
絶対持ってないと困っちゃうといった必須アイテムでもないしね。

ヒマをみつけては素案を考えていたのだが、
思いもよらない処から部材が手に入った。

メカニックシート制作
嫁が言うように、捨てるに値する汚れっぷり。
10年以上、水に、餌に、ヨダレに晒され使われ続けた木箱の成れの果て。再生できるのか?

我が家の愛犬、ラブラドール・レトリバーのバディくんの食事台だ。
長さ450mm、奥行き 300mm、高さ 300mm の木製の箱。
地面に餌を置くと食べにくそうな姿を憂慮した妻が買った、言うなれば犬用のちゃぶ台。

バディくんは現在 13 歳を迎え、大型犬としてはかなり高齢。
足腰は弱まり、立って食事ができなくなったため、コイツは不要となった。

妻に捨ててと言われた木箱が、モノとしては頑丈なので、
ファクトリーシートにしようと思いつく。


コイツ、使えるのか。

メカニックシート制作
買ったばかりは、無垢のまま木材の感じがオサレだったんだろうが、こうなることは予想できなかったのかなこの製品。

犬用のちゃぶ台として10年以上も使ってきたこの木箱。
水分によって歪んでしまった天板に、内部も若干カビが発生している。
これって、ニスすら塗ってなかったってこと?

改めて見ると、細部の造りも雑。
木材の断面も汚いし、長さもバラバラ。天板のヒンジもセンターに位置していない。
こりゃ、中○製だな、多分。

汚いままでは判断が難しいかったので、兎にも角にも天板を取り除き、
200 番のサンドペーパーで木箱全体を徹底的に磨く。

箱内部のカビは一部浸食が深いようだが、木が腐るまでには至っていない。
この程度なら、カビの増殖さえ防げば椅子としての使用に耐えられるハズ。

更なる工作を望むか?
情け容赦のない糞の様な工作を望むか?
鉄風雷火の限りを尽くし三千世界の鴉を殺す嵐の様な作業を望むか?

よろしい ならば工作だ!


工作とは、常に二手三手先を読んで行うものだ。

構想はこうだ。

  1. 箱底部にはキャスターを取り付ける。
  2. 天板を取り替え、油分や汚れがつかないように箱全体にコーティング処理を施す。
  3. ツールトレイの作成
  4. 蓋となる天板、および可動箇所の補強

これがそのまま作業の流れでもある。

次に、部品の調達だ。

天板となる部品はもともと家にあった MDF板を使う。
ダイソーで購入すれば、MDF材(約 300×600×6.0 mm)が 税込1枚 220円。
この天板に座るとなれば、厚さ6mm では心もとないので、2枚貼り合わせて使うことにする。

メカニックシート制作

キャスターは、ナンシン ゴム車キャスター自在 STC38EM。近くのコメリで、税込1個 158円。
作業場所がフローリングなのでゴム足に。
許容荷重は1つ 20kgf 。これを4つ使うから 80kg の重さが架かっても可動する。
ボクの体重が 65kg なので全く問題なし!

あとは、木箱に直接キャスターが付けられない構造のため、キャスター受けとなる当て木もいっしょに購入。
コメリでは、端材を袋に詰め放題で150円で販売している。(って、これ津幡店だけ?)
用途にあったサイズと木目を選んで購入。

水性ウレタンニス

箱全体に施すコーティング処理には、単なる塗装でもよかったのだが、
和信ペイント 水性ウレタンニス 透明クリヤー 130ml を選択。
ウレタン樹脂を配合した屋内木部用塗料。 速乾で臭いも少なく、水で薄めて塗れるとこが気に入っている。
しかも抗菌剤配合。用途的にはバッチリでしょ。

あと、細々としたモノがあるのだが、完成してからの購入でも間に合いそうなので、今は無視する。


組み立て開始

メカニックシート制作

箱の底板の厚さが 10mm 程度なので、そのままキャスターをつけることができない。
買ってきた端材でキャスターの台座となる部分を作成。
キャスターが取り付けられる大きさにテキトーに切断、これを4つ用意する。

メカニックシート制作
キャスターより一まわり大きいぐらいでいいだろうとテキトーな大きさでカットしたのが間違い。
木ネジを締め込んだところ、2箇所ほど割れてしまった(次の写真で紹介)。二まわりほど大きめにしておくのが正解。

この木片4つをそれぞれ四隅に接着。接着剤が固まったらキャスターを木ネジで取り付ける。

この時点で古い天板は取り外し、2枚のMDF板を張り合わせた新しい天板を装着しておく。
合板の形状、接着方法は撮影し忘れる。またか。

こうして、全体の形状が整ったところで塗装に入る。

メカニックシート制作
1回目の塗装直後の写真。画面右上のキャスター台座が割れているのがわかる。台座の大きさがギリギリなのが原因。ま、くっついているし、また台座作るのものメンドーなのでそのままに。

塗料は前述の水性ウレタンニスを水で3倍希釈し、刷毛で塗る。

原液のままでも塗れるが、乾燥が早く、筆どおりが悪い。つまりムラになりやすい。
そこで、一番最初の塗りは薄めにし、徐々に濃くしていく方が綺麗に仕上がる。

特に MDF は水分を吸収しやすいため、塗装面がムラになりやすい。
こちらも先ほどと同様、1回目は薄めのニスで手早く塗るのがコツ。

外面4回、中面3回の塗布で、ちょうどニスを使い切る。


速攻で完成!

メカニックシート

で、仕上がったのがコレ。ま、こんなモンでしょ。
作業時間は塗装の乾燥時間も含めて4時間ほど。
廃材利用でこんだけ出来たんだから、これで上等、上等。

本当なら、パーツを置いたり、工具を置いたり、スプレー缶が置けるような引き出しでも設けてやれば、
使い勝手はグンっと上がるんだろうけど、形状考えるのめんどくさくなったので、
今回はパス。気が向いたら挑戦、ということで。

メカニックシート

6mm の穴を 20mm 間隔で穴を開けたドライバーホルダー。

昔、作業ワゴンを製作した際に、余分に作った物。
そこそこ使えるのだが、取り出しさすさを考えるなら 25mm 間隔の方が使い勝手はいいと思う。
ご参考までに。


使った感想。そして今後の予定は…

高さ、大きさ的に問題もなく、強度も十分。

コロコロ転がる台車のおかげで、整備作業は格段に向上。
自転車の整備って、そんなに動き回ったりしないのだけど、ほんの少し横移動ってのが頻繁に発生する。
これが座ったまま移動できるのは、楽チン!としか言いようがない。
即動かせるから邪魔にもならんし、便利この上ない。

つっても、コレで完成というワケにはいかない。
天板の開閉が頻繁になるようならば蝶番の補助はいるだろうし、
天板と側板の設置面にはゴムクッションもいるだろう。
座面にクッションだって設けたい。
なによりも、パーツ置き用の引き出しは絶対欲しい。
現に動きやすくなったおかげで、パーツやツールの置き場に困って、余計に散らばる羽目に。
うむむ。

人の欲望に際限が無いように、
便利さの追求に歯止めはかかんないよな、ホント。


今回の製作費(税込)

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